2021年10月21日

子宮頸がん(HPV)ワクチンの積極的接種勧奨の早期再開を要望する

守れる命を守る会
代表 石渡勇

 2021年10月1日、第69回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応部会で子宮頸がんワクチンについて審議され、「積極的接種勧奨の再開を妨げる要素はない」との結論がまとめられました。当会はワクチンに関する問題が真摯に検討され、このような結論に至ったことを歓迎します。

 2013年6月に子宮頸がんを予防するHPVワクチンの積極的接種勧奨の一時的差し控えが出されたまま8年が過ぎました。接種率は数%と低迷したまま、子宮頸がんの罹患率・死亡率が上昇しています。世界が子宮頸がん撲滅に向けてワクチンを接種し、罹患率も死亡率も減少させるなか、ワクチンが簡単に手に入る先進国ではわが国だけが罹患率も死亡率も増加させています。誠に残念な状況です。

 子宮頸がんの年間罹患数は約12000人(上皮内癌を含めると約3万人)、毎年2800人が死亡しています。治療で命が助かった人も重い後遺症と再発の不安に苦しみ、不自由な生活を余儀なくされています。20代後半から40代の妊娠出産年齢に多いがんであり、少子化対策を国是としているわが国にとっても由々しき問題です。

尊い命を守るために、当会は以下のとおり再び声明いたします。

「HPVワクチンは定期接種であり積極的接種勧奨を早急に再開すること」

以上。