2019年4月11日

控訴審にあたり村中氏を支援する声明

守れる命を守る会
代表 石渡 勇

2018年3月8日の国際女性デーに際し、「守れる命を守る会」は「子宮頸がんから日本人女性の命と健康を守るための 科学的な言論活動を支援する声明」を発表しました。

子宮頸がんは検診とワクチンで患者をゼロにすることのできる唯一のがんです。しかし、日本では毎年約1万人がこの病気を発症し、約3000人が死亡しています。罹患のピークは、子どもを産み育てる20代から40 歳代前半です。

同声明でも触れたとおり、2016年3月16日、科学的・倫理的に問題の多い厚生労働科学研究班の主任研究者である池田修一信州大学元教授が、「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけに脳に異常な抗体が沈着して、海馬の機能を障害していそうだ」「明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打った後、こういう脳障害を訴えている患者の共通した客観的所見が提示できている」と説明する映像が TBS「NEWS23」で全国放送されました。

これに対し医師でジャーナリストの村中璃子氏は、月刊「Wedge」に「子宮頸がんワクチン薬害研究班 崩れる根拠、暴かれた捏造」と題した記事を寄稿して同研究発表の杜撰さを指摘し、反響を呼びましたが、池田氏は学会や論文など科学の場での反論はいっさい行わず、村中氏や Wedge 社に対する名誉棄損訴訟を起こしました。一審では、原告の完全勝訴となりました。

判決のニュースは、ファイナンシャル・タイムズ紙、ネイチャー誌、サイエンス誌などの主要海外メディアで、「反ワクチンによるサイエンスの敗北」として大きく報じられました。村中氏のもとには、世界中のサイエンティスト、医師、ジャーナリストから同情と怒りのメッセージが多数寄せられています。

そんな中、Wedge社と元編集長の大江紀洋氏は、一審判決を受け入れました。
村中氏は4月8日付で、同判決について1人で控訴しました。

「守れる命を守る会」は科学的根拠に基づいた言論活動を支援する団体です。医学・科学の専門家、ジャーナリスト、法律家等との交流及び協力を行い、科学的な言論活動に対する誹謗、中傷、訴訟等を受けた者に対する人的物的支援を行います。

「守れる命を守る会」は、守れる命と科学的言論を守るため、村中氏を全面的に支援していきます。

村中氏控訴の決定を受け、当会では皆さまに改めてのご支援をお願いすることと致しました。
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