A氏は、2016年4月から学校法人国際医療福祉大学の教授を務めていたが、遺伝子改変マウスを実験施設の整っていない新設の同大学に無許可で持ち込んで実験したことなどを理由に、同年9月末をもって同大学の雇用契約を打ち切られている。A氏は、契約打ち切りは不当として同大学を訴えたが、その裁判におけるA氏の代理人は池田修一氏の代理人清水勉弁護士であることが判明した。

原告池田修一氏は、遅くとも2016年8月7日には、マウス実験に関するウェッジの記事への対応を清水勉弁護士に委任し、一方A氏は、遅くとも2016年10月14日には、マウス実験に関する違反を理由とした雇用契約打ち切りへの対応を清水勉弁護士に委任している。

研究代表者であり発表・発言を行った原告池田修一氏と実験を実施したA氏との間にはマウス実験の不正疑惑に関する責任問題について利益相反の可能性があるため、弁護士倫理上、普通は弁護士が、原告池田修一氏とA氏双方のマウス実験に関する訴訟の代理人を受任することはできない。ただ、清水勉弁護士が、マウス実験に関して、ふたりが連絡を取り合い、一体として行動することを確認した上で、双方の代理人を受任することはできる。

よって、原告池田修一氏とA氏は、ウェッジの記事が掲載された後、本調査委員会が開催され、現在に至るまで、連絡を取り合い、一体として行動しているものと見られる。つまり、原告池田修一氏とA氏が、本調査委員会におけるヒアリングや、本調査委員会への資料提出などに関し、口裏合わせをしている可能性が否定できなくなってきた。

そうであるならば、なおさらマウス実験の実験ノート・画像等の生データなどを確認する必要が出てくる。12月21日、村中氏は、これらの資料を裁判で精査する必要性がある旨を主張した文書を再度、裁判所に提出した。