第4回の裁判期日は、2017年4月11日に行われた。
被告のウェッジ側、村中氏側の双方から、「捏造」という表現を説明した準備書面が提出された。

村中氏の準備書面(2)によると、実際には「子宮頸がんワクチンを打ったマウスの脳にワクチンによる異常が発生したという科学的事実はなく、そもそも、このマウス実験はワクチン接種後に症状を訴えている患者とは何ら結びつけることができない実験だった」にもかかわらず、「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけ脳の海馬といって、記憶の中枢があるところに異常な抗体が沈着して、海馬の機能を障害していそうだ。」「これは明らかに脳に障害が起こっているということです。ワクチンを打った後、こういう脳障害を訴えている患者さんの共通した客観的所見がこうじゃないですか、ということを提示できている。」などと池田氏が発言したことが、「捏造」であるという。

また、期日の席上、村中氏代理人から池田氏代理人に対し、以下の2点につき、質問がなされた。
① 池田氏が研究代表者を務める厚労省研究班の成果データベース(本件成果発表会で発表された成果をまとめたもの)である甲10の2枚目には、「専門的・学術的観点からの成果」として、「子宮頸がん(HPV)ワクチン接種後脳障害が起るのか?我々はNF-κBp50欠損マウス(自己免疫疾患を生じ易い個体)にインフルエンザ、HPV、B型肝炎の3種類のワクチンを接種して脳を検索した結果、HPV ワクチン接種後マウスにのみ脳にIgG由来の自己抗体が沈着していることが見出された。また沈着部位は側頭葉中心であった。」と記載があるが、池田氏は、この記載が科学的に正しいものであるという主張を現在も維持しているのか。
② 村中氏の準備書面(2)11頁以下に引用記載されたTBSテレビNEWS23の放送で池田氏が本件マウス実験を評価して発言した「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけ脳の海馬・記憶の中枢に異常な抗体が沈着。海馬(記憶の中枢)の機能を障害していそうだ。明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打ったあとこういう脳障害を訴えている患者の共通した客観的所見が提示できている。」との発言につき、池田氏は、この発言が科学的に正しいものであるという主張を現在も維持しているのか。

これに対し、池田氏代理人は沈黙し、回答できなかった。最終的に、池田氏代理人は「確認する」と発言するのがやっとであった。
この点については、裁判所から書面化するよう要請がなされ、求釈明書(3)が提出されている。

また、村中氏代理人は、池田氏代理人に対し、前回期日に引き続き、本件マウス実験のデザイン、実験経過、実験結果に関するデータ等の提出を求めたが、池田氏代理人は「お断りする」との回答であった。
さらに、池田氏代理人から、損害賠償請求の対象とする記事の範囲を追加する予定であるとの考えが示され、その旨の書面を提出することとなった。

池田氏は、自身の発表・発言が科学的に正しいと主張するのであれば、これを裏付ける実験データを提出すれば足りるはずである。自身の発表・発言が科学的に誤っているのであれば、その発表・発言の社会的な影響からして、速やかな訂正が必要である。単純明快である。池田氏は、薬害弁護士を起用して訴訟を提起し、何を目指しているのであろうか。

次回期日は、6月13日13時20分、東京地方裁判所5階527号法廷で行われる。